塩原家住宅(塩原蚕種)

しおばらけじゅうたく しおばらさんしゅ

明冶から昭和にかけて中毛地区の蚕種製造を主導した、国内最大級の蚕種製造住宅「塩原家住宅」は大正元年(1912)に建てられた。塩原家の蚕種製造は、初代の塩原佐平氏が明治12年(1879)に村内の有志30余名と共同稚蚕(1~2齢の蚕で飼育が難しい)飼育所を設立した。明治14年(1881)に養蚕飼育試験場と改称、蚕種製造者の養成を目的とし、蚕種の元となる蚕(原蚕)を飼育した。試行錯誤の末、明治20年(1887)頃に蚕吊種「塩原亦(佐平又ともいう)」の製出に成功した。
塩原亦(しおばらまた)の繭は小粒で糸は短いが、飼育が容易で繭のほぐれ具合もよく、養蚕家、製糸家の両方から歓迎され、当時の碓氷社で高い評価得て全国的に有名となり、東北から九州まで各地で詞育されたが、業界の低迷を受け休業を余儀なくされ、残念ながら平成8年(1996)に廃業された。
令和元年(2019)1 0月18日に国の文化審議会は、同住宅を固重要文化財に指定するよう文部科学相に答申し、合和元年12月27日に国の重要文化財に指定されました。
注:個人住宅のため一般公開はされていません。
(文:田口町歴史研究会)

住所 〒371-0048 群馬県群馬県前橋市田口町472
営業時間個人住宅のため一般公開はされていません。